善悪の彼岸

怒涛の欝太郎 @dtoutsu のブログです

自己肯定感を上げる方法

世の中、「お気持ち」バブルです。

 

SNSで自己発信が当たり前になり、YouTubeではしがないスーパー店員が数億円を稼ぐようなチャンスが現実に出てきています。ネットで商売することも容易で、フリマアプリを使ったビジネスで家を建てたりする人もいるようです。私自信もネットを使ったビジネスで起業し、その事業に対し政府系金融機関が普通に融資をしてくれるので、ネットビジネスは市民権を得てきたなあという実感があります。

嫌な仕事は辞めて、自分のやりたいことや自己実現をすることが流行っているようです。少なくともそのような価値観はわりと浸透してきたと思います。「嫌な仕事をやめて海外生活」みたいな惹句も一周回って古い感じがしています。

会社で嫌な仕事をしてコツコツ働くことよりも、個人の「お気持ち」を大事にすることに美徳を見出すようになっている。


光の向きが変われば、影の場所も変わるもので、「自分にこんないいことがあっていいのだろうか」とか「自分のことを褒められない」といった、自己肯定感の低さは非常に苦痛を伴うことになっているようです。
まわりが、ごく当たり前に享受できる快楽を得られないということは、人間にとって辛いことです。

そんな、自己肯定感の低い人はどうすればいいのか?

まず考えられるのは、「お気持ち」なんかどうでもいいと思うことですが、それができないから苦しんでいるわけです。


具体的な方法が2つあるので、ここに書きたいと思います。

ひとつは、日記をつけることです。
ネットで公開しても、自分だけしか見ない大学ノートに書くのもいいです。ぼくは、ブログサービスのnoteで公開して書いていますが、好き好きです。後述しますが、ネットで公開したほうが効果的です。
日記には、その日あった事実を書きます(うそはいけません)。「今日は朝30分早く起きた」とか「銀行に出す書類を準備した」とか「仕事が納期より1日早く終わった」でもなんでもいいです。ことの大小はあまり関係ない。そして、「朝早く起きた」と書いたあとに「えらい」とか「すごい」とか自分を褒める言葉を書きます。最初は苦痛かもしれませんが、どれか一つは入れるようにしましょう。


人間には「選択を求められるとどれか選ばないといけないと思う」という心理があるので、どれかひとつ一番えらいと思ったことに「えらい」と書くことを意識しましょう。そうすれば、自己肯定感のいくら低いあなたでもどれかは選ぶことはできると思います。

書く際は、大学ノートの場合は見開きに、Noteで書くときは1週間1ページにするようにします。2,3日まとめて書いても毎日書いてもいいです。大事なのは1週間単位を区切りに書くことです。
これを3週間続けます。毎日書かなくてもいいし、書く量はあまり関係ない(箇条書きでもいい)ので、そんなに負荷は大きくないと思います。

3週間続けて、自分が「えらい」とつけたことを読み返してみましょう。すると、「この週は忙しかったからゴミ出しとか小さいことが多いな」や「先週は、新人が入ってきていろいろ教えたから対人関係が多いな」など、その週の状況の変化に合わせて、自己の行為に対して肯定するポイントが変わっていることに気づくはずです。

ここで、「自分は様々な視点で自分を肯定できているな」と実感できます。それは、うそではありません。だって、実際に自分のしたことだし、「えらい」と書いたのも自分です。

 

大事なのは「様々な視点で」ということです。

 

自己肯定感の低い人は、ごく限られた、しかも大きい物事の尺度でしか、自分のことを評価できません。むしろ、自分のことを否定することを並べて、一番自分を否定できる要素を探します。だから、この日記をつける方法では、その逆をします。Noteなどのブログにして公開したほうがいい理由はここにあります。どんなに自己肯定感の低い人でも、倫理的にまちがったことや軽犯罪のことはブログに書かないでしょう(書くとしたら、自己愛性パーソナリティ障害という別の病なので、たぶん自己肯定感とか縁がないと思います)。

様々な視点で自分を肯定的に捉えることができたという実感がわくと、自分を肯定するのが容易なことになります。複数の武器をもったほうが、現実というゲームの攻略は楽になります。

なので、日記をはじめましょう。ものの5分で始められるので、やっていきましょう。

 

もうひとつの方法は、感謝をすることです。

ふだん、感謝を口に出してますか?していないなら、確実に損しています。

 

「ありがとう」という言葉は「有り難い」に由来します。つまり「ふつうではありえない」ことにつけます。

自己肯定感の低い人こそ、他人からしてもらった「ふつうではありえない」ことを意識しやすいです。人と接するときには、持ち前の自虐ツッコミをいれてください。

 

例えば、こんな感じです。

 

「え、こんな私に挨拶してくれるなんて(普段、ぶっちょヅラで挨拶しない後輩が朝、会社のエレベーター前でおはようございますを言った)」

 

「いやいや、ここはあえて嫌がらせで熱いお茶だすべきでしょ(猛暑で汗だくになって訪問した取引先で冷たい麦茶を出された)」

 

「いや、そこは間違えて80円安い豚丼を出すべきでしょ(吉野家で牛丼を頼んで、牛丼が出てきたとき」

 

そんなときに、すかさず「ありがとう」を言いましょう。

(挨拶のときは、挨拶のほうが変な顔されないかもしれませんね。でも、別にありがとうでもいいです。悪い人だとは思われません)
これは、口を5回動かすだけで非常に低コストです。カロリーはほぼ0です。牛丼食べたら、もっとカロリーを消費すべきかもしれませんが。

 

毎日、3回は「ありがとう」をいいましょう。

 

すると、3日に1回位は「どういたしまして」あるいは笑顔で返してくれる、サービスで大盛りにしてくれる等、なにか相手からのアクションがあるはずです。自己肯定感が低いあなたにでも。

人間は、「相手になにかしてもらったら返さなくてはいけないと思う」という心理があります。「ありがとう」という言葉をもらえると、嬉しくなります。嬉しくなったら、なにかを返さなくてはいけないと思い行動に移します。その行動を見て、あなたはさらに、「ああ、自分はありがとうと言ってもらえて嬉しいな」と思うはずです。人間はそのようにできている。

その感覚をもつと、自己肯定感が上がります。自分がしたことによって、人を喜ばせ、自分を喜ばせることができる。それを、あなたはできます。